2010年7月10日 星期六

科学技術と政策(STS)クラス論点よりBSE問題分析

今日はきれいなお姉さんに心を洗っていただいたので
気持ちよくお勉強しようと思います。
K姫感謝☆

科学技術と政策(Science Technology and Society:STS)
はうちの所属する院の必修クラス。。。

問題調査または検査過程のの不具合、
社会的信用を落とした原因、
問題にかかわる利益団体を見つけるクラスみたいです。

日本のBSE問題のケース。
BES=牛海綿状脳症 ⇒俗にいう狂牛病
bovine spongiform encephalopathy


◎日本におけるBSEの問題
1.1986年の英国BSE問題を専門家を派遣し勉強していたにも
かからず、2001年国内発生時対応が遅く、危機管理体制ができていなかった。

2.関係者が国内発生の可能性を予期していなかった。
・担当者不在による連絡の行き違い、
・研究機関間のコミュニケーションシステムが存在していなかった
・検査キットの使い方に問題があった
・行政担当者が国内の研究者のレベルを理解してなかった
(神里達博、「BSE/牛海綿状脳症/狂牛病にみつ日本の食品問題」
『科学技術社会論の技法』藤垣裕子編、東京大学出版、2005年、117頁。)


◎問題のプロセス(神里、2005年参照)
2001年8月6日に1頭の雄牛が食肉に適さないと
千葉県食肉衛生検査所が診断。

2001年8月15日
独立行政法人・動物衛生研究所で
ウェスタン・ブロット検査後、BSE陰性判明。

2001年8月24日
千葉県家畜保健衛生所、通常の業務で
牛の脳の検査、
脳に空胞発見、
動物衛生研究所に再検査依頼。
国レベルは白、
地方レベルは黒またはグレーと判断分かれる

2001年9月8日
動物衛生研究所で
プリオニクス・テストで陰性

2001年9月10日
動物衛生研究所で
免疫組織化学検査で陽性
同日、農林水産省は確定診断を英国に依頼
・英国の確定診断法は日本の研究者が基礎を作ったもの

2001年9月20日
確定診断発表
・「BSE牛は焼却処分したと発表されていたが、
すでに肉骨粉(にくこっぷん)に処理されて流通していた」
肉骨粉
=牛・豚・鶏から食肉を除いたあとの
屑肉、脳、脊髄、骨、内臓、血液を加熱処理の上、
油脂を除いて乾燥、細かく砕いて粉末としたもの。
豚・鶏の飼料、農作物の肥料、ペットフードの原料となる。
安価で、蛋白質、カルシウム、リン酸質が豊富で高い
栄養価を誇るため、
BSEの問題が起こる前まではよく用いられていた。
参考資料元
<http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%82%89%E9%AA%A8%E7%B2%89>

報道
社会的不信↑
牛肉消費は9月後半から急速に低下
牛肉価格低下⇒生産者、関係企業に打撃


◎BSE問題対策に対する問題点
参考資料
高橋正郎「BSE問題の総括と研究者の課題」
『日本畜産学会報74(2)』、2003年、169-175頁。

対策の流れ
2001年10月18日
政府は食肉に供される牛の全頭検査、
危険部分の除去を実施

2001年11月6日
BSE問題に関する調査検討委員会が発足
(=農林水産大臣と厚生労働大臣の私的諮問(しもん)機関
獣医学者3名、
ジャーナリスト3名、
消費者団体2名、
感染症専門家1名、
農業経済学者1名の中立委員10名)

??どうやってメンバー選出したのかチェックしなきゃ!


2002年4月2日
委員会が11回、延べ30時間審議の報告を大臣に答申。
審議はすべて公開、テレビモニターで一般国民が傍聴可能とした
議事録はインターネットで公開した(異例の厳しさ)
⇒両大臣が諮問した事項
①BSEに関するこれまでの行政対応上の問題の検証
②今後の畜産・食品衛生行政の在り方について
⇒報告
・1990年日本は専門家をイギリスに派遣し、
原因が異常プリオンであること、
肉骨粉の給餌によって万円していること、
英国では肉骨粉の牛への給与を禁止していること
を勉強したが
日本では肉骨粉の使用禁止措置はなされず、
英国含む海外の輸入禁止措置もとらず、
肉骨子の処理条件を異常プリオンが死滅するとされる
136度30分という処理条件を厳しくするにとどめた

・1996年4月英国政府はBSEが人間にも伝達し、
若年層でも変異型クロイツフェルトヤコブ病という
回復不可能の病気にかかる可能性を示唆
⇒WHOが反芻(はんすう)動物由来の家畜飼料を
反芻動物に給与しないようにすべての国に勧告
これ以前
⇒①BSE専門家から厚生される私的諮問機関
②公的な農業資材審議会の家畜飼料検討委員会で
肉骨粉使用を議論(農林水産省の説明によれば)
①の私的諮問機関では農林水産省として
行政指導によって使用自粛を提唱
②の委員会では座長が結論をWHOの本文と
各国対応を待ってからと結論を引き延ばした。
1986年本文入手後、1987年米国、オーストラリアが法的に
肉骨粉使用禁止後も委員会再度を開催しなかった。

委員会再開は2001年BSE国内発生以降

・1998年から2001年「EUステータス評価」開催。
BSEの発生状況やその可能性を評価するもの。
日本もこの評価を依頼。
結果、ヨーロッパですでに発生している国々と
同じ第3ランクへ格付けされた。
当時肉骨粉の輸入が引き続き存在し、
肉骨粉の使用禁止措置が不徹底だったことがその理由。

??肉骨粉で利益得る企業と日本政府の結びつきあったのかしら?

2001年6月農林水産省は
評価を不服とし、EUにステータス評価自体の中断を要請。
国内BSE牛登場の50日前。
「EUの報告書案の内容が国民にあらかじめ
知らされ、これらの対策があらかじめ取られていれば、
国内BSE発生時の大きな社会混乱は防げた可能性が高い」
のではないかという報告がでた

・2001年1頭目発生時、
牛が千葉県の屠畜(とちく)場に運ばれてから、
BSE確定まで、46日を要した不手際。
起立不能の牛は獣医によって敗血症と診断、
頭部以外は肉骨粉へ
頭部の検査に陰性、空胞発見、再確認まで半月要した。

行政対応上の問題点、(高橋、2003年、171頁)
・危機意識欠如と危機管理体制の欠落
・生産者優先・消費者保護軽視の行政
・政策決定過程の不透明な行政機構
・農林水産省と厚生労働省の連携不足


◎課題
高橋氏(2003)によれば
リスク評価機関の条件とは、
EU委員会が『食品安全白書』で指摘する
独立性(independence)
卓越性(excellence)
透明性(transparency)
である。

2003年発足の日本の「食品安全委員会」は
政治、行政、企業、利害眼帯から
どれくらい独立性を保てるのか?

透明性は確保できるのか?

リスク評価をだれがリクエストするのか?


◎ここまでBSEを学習した感想
なさけないのですが、
率直にこのような文章をかける、分析力がある学者さんを
まずすごいと思いました。
自分は、
利害団体を詳しく知りたいですが、
こういう資料ってまとめて出てこないと思うから、
推理の部分も必要なのかなと思います。

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