2010年3月18日 星期四

講演1 米中新冷戦と日本-重要な台湾の位置

米中新冷戦と日本-重要な台湾の位置
公立大学法人国際教養大学理事長・学長 中嶋嶺雄

2010年3月13日上記タイトルの講演会を
聞く機会があったので、聞いたことを
ここに残しておきたいと思います。

まず講演趣旨(配布資料どおり)

1・なぜ新冷戦なのか
・「冷戦」とは何か
・ベルリンの壁崩壊と東西冷戦の終焉
・アジアには冷戦体制が残っている

2・中国の台頭とその意味
・中国は本当に成長しているのか
・GDPの罠(ワナ)
・開発独裁と社会の成熟

3・軍事力の増強と世界覇権
・なぜ軍事力を強化するのか
・「中華思想」と国力増強
・覇権国家の危機

4・日本外交の問題点
・民主党政権の内実
・鳩山政権・オバマ政権・馬英九政権
・日米同盟の危機と効力

5・日本から見た台湾
・親日国家存在の意味
・「台湾共和国は可能か」
・日・米・台連携とアジアの将来

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1・なぜ新冷戦なのか
・「冷戦」とは何か
冷戦はイデオロギーの違いであり、第二次世界大戦後ヨーロッパで始まり、朝鮮戦争やベトナム戦争などアジアで熱戦となった。米ソの交渉は冷戦中継続して行われ、キューバ危機の際も交渉があったと確認されている。しかし、アジアには中国・北朝鮮など一党独裁体制がまだ存在し冷戦が存在する。

・ベルリンの壁崩壊と東西冷戦の終焉
1989年天安門事件の後、ベルリンの壁崩壊が起こった。『中国の悲劇』に書いてあるように、天安門事件はソ連と東欧に大きな衝撃を与えた。天安門事件はアジアがまだ民主化されていないことを証明。ソ連や東欧は天安門をみて、二の舞にならないようにと知識人や市民が教会やさまざまな場所で計画を練った。1989年中嶋先生が東ドイツのフンボルト大学で天安門事件について基調講演を行った際、学者らは東ベルリンのマルクス・エンゲルス広場で天安門と同じことが起こるのではないかと懸念していた。またチェコには東ドイツから多くの亡命者が身を寄せるようになっていた。しかし結果的に、平和的に旧体制の崩壊が訪れた。
・アジアには冷戦体制が残っている

2・中国の台頭とその意味
・中国は本当に成長しているのか
本当にある国が豊かになったかどうか見るには、一人当たりのGDPを見るべきである。中国は開発独裁をつづけ、国中工事を通じてGDPを上げ、沿岸部では台湾をはじめ、諸外国の投資を受けている。実際、中国農村部はいまでも衛生的、社会的に劣っている。
・GDPの罠(ワナ)
アメリカのThomasラウスキー氏は中国の統計問題を早くから指摘している。GDPが伸びているというなら、エネルギーの消費や個人の消費指数も伸びているはずである。
・開発独裁と社会の成熟
SARSの際、中央政府が各省の統計が不正であると明らかに認めた形となった。これでは近代国家とは言えない。統計など、基本的なところから中国は国の体制を見直さなければならない。
台湾の個人消費は中国の5倍であり、中国が台湾の個人消費を越すということはこの先何十年とやってこないであろう。

3・軍事力の増強と世界覇権
・なぜ軍事力を強化するのか
中国は台湾向けミサイルを基の320ほどから1000以上に今では設定している。中国の真の国防力は統計の3倍であろうと、中嶋先生やアメリカの国防省はみている。いま中国を攻める国はない。中国は覇権国家として世界に羽ばたいてゆきたいから国防力を増すのである。
・「中華思想」と国力増強
共産体制の基礎、共産体制を崩壊不可能とするのは、この軍事力による「抑圧力」であろう。これは三重になっており、人民解放軍、警察、公安によって構成されている。ウイグル自治区もこれにより徹底管理されている。しかし現在中国当局に捕らえられている者などによる主張も当たっている。インターネット普及等の国内変化に中国はどう対処するのか。
・覇権国家の危機
中国は今内部変化を抑えることができなくなりつつある。「変化」というものに権力は耐えられるのであろうか。先のチベット弾圧に見るように、中国の人権や民主などに関する価値観が日米とは根本的に異なる。
4・日本外交の問題点
・民主党政権の内実
鳩山政権は小沢一郎政権と言っても過言ではない。選挙時70%の支持率があったものの、いまや30%にまで支持率が落ちた。
・鳩山政権・オバマ政権・馬英九政権
これは、オバマ政権や馬政権にもいえる特徴である。どうしてこのようなことが起こるのか。政治の本質とはなんであるか。みなさんもぜひお考えください。今日は民主党意向はそれぞれ異なり、さらなる日台関係有効に貢献できる人物もいるということを皆さんにお伝えしたい。鳩山首相は、中嶋先生と李登輝が開いたアジアオープンフォーラムに個人的に挨拶に来ており、台湾への認識があると言える。反対に岡田議員は同じ民主党でも北京に行って、胡 錦濤総書記対面し、その他自分の率いる小沢チルドレンと共に総書記と握手をし、いまでは批判を受けている。管直人議員(財務大臣)は台湾についてまた違う感覚がある。前原誠司議員(国土交通大臣)は、京大こうさかゼミ出身で中嶋先生の書物を勉強した期待の持てる議員。現在一番期待されているのは枝野議員と千石議員である。日本の政権を誰が握るかというのは、大変台湾にとって重要な問題で、李登輝さんが前回あんなに記者会見や講演ができたのは、安部首相と麻生外務大臣のタッグのおかげであり、だれが政権を握るかによって、台湾への理解が全く異なる。
・日米同盟の危機と効力
日米関係は安全の問題もあって気っても切れない関係である。日米台関係をどう強化していくか。日本は憲法を自民党、民主党にかかわらず、改正を避けているが、憲法を改正していくことで、日米台関係は変わっていくはずである。
参考
http://www.seisaku-center.net/modules/wordpress/index.php?p=187
5・日本から見た台湾
・親日国家存在の意味
・「台湾共和国は可能か」
・日・米・台連携とアジアの将来
グローバリズムは知識基盤社会であり、台湾はできることから着手していくべきである。たとえば、台湾と言う名詞をより世界に広める。そこには国内の変化も必要を迫られ、中華民国という現在あまり耳にしない言葉だけの表記は避けても良いのではないだろうか。空港にも中華民国という表記以外に、台湾を表記すべきではないのだろうか。
中嶋先生は以前『正論』オピニオン欄に、東京外国語大学長 中嶋嶺雄 「台湾共和国」は禁句なのか [2001年08月31日 東京朝刊]を発表し、「李登輝時代の12年間の台湾が民主化と台湾人意識の確立をもたらしたがゆえに、この延長線上にあるのは『台湾共和国』という選択しかないのではなかろうか。」と主張に、またこれは明日にでも可能であろうと断言できるものである。
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